ゆうりん家

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書きたいものを書くだけの場所

25部屋目:私はこの日、初めて"伊波杏樹"に出会った~An seule étoileを受けて~

 

 

 12月25日、伊波杏樹さんによるライブ『An seule étoile』昼の部に参加してきました。

 

歌だけでここまで心を揺さぶられたのは初めてかもしれません。それほどまでに、この日の彼女の歌には伊波杏樹の想いが宿っていました。

 

 

 

 

 

 

私は宇多田ヒカルさんの歌が好きで、有名どころしか知らないけどたまに聴いたりするんです。そして、きっと伊波さんに合うだろうとも思っていました。

歌ってくれましたね、「First Love」。

好きな曲を好きな人が歌ってくれる、それだけでとても嬉しいものです。曲の内容も相まって、2曲目にして泣いていました。伊波さん、力強く歌うんです。本人も言っていました。

「これが本来の私の歌」だと。

そんな彼女の歌を聴けたのが嬉しかった。

 

 

 

 

 

「いろんなことをさせてもらった1年だった」

「でも、あと一歩で届かなかったものもあった」

「私には夢があるんです。ミュージカルに出るという夢が」

「あと少しで掴めそうだった。でもダメだった」

 

彼女が不意に口にした、夢と挫折。普段あまり見せない彼女の一面だろう。その気持ちを聞けたことが個人的には嬉しかった。

私は好きなんです。好きな人のいろんな一面を見ることが。よく笑う人が、ふと涙を流す姿を見ることが。ポジティブの塊みたいな人が、つい弱音を吐いてしまう様子を見ることが。逆も然り。そして、その人をもっと好きになる。

 

そんな彼女の想いを込めて歌われた曲、「On My Own」

衝撃でした。ここまで人の魂が込められた歌が存在するのかと、本気でそう思いました。歌声・表情・動き、全てに伊波杏樹さんの全力の想いが乗って、私の心を飲み込みました。これを聴いたとき、私は確信しました。「私はこの人の歌からもう逃れることができない」と。それほどまでに心が震えて、涙して、また聴きたいと思ってしまった。彼女が歌を披露する場があるのなら、私は全力でそこに向かうでしょう。

夢を叶えて欲しいですね。私はそれを心から応援します。そして、いつか夢の舞台に立った彼女を、現地で目に焼き付けるのです。

 

 

 

 

 

 

 

「この1年すごく忙しかった」

「目の前のことをこなすだけで精一杯だった時期もあった」

「初めてステージに立つのを怖いと思った」

「このままステージに出なければ辛い想いをしなくて済むのかなとも」

 

 

 

 

「生きるのをやめたいと思ったこともあった」

 

 

 

 

「でもそんなとき、支えてくれたのはみんなの手紙やメッセージだった」

「みんなが私をここまで引っ張り上げてくれた」

「An seule étoile、たったひとつの星。みんながそれぞれたったひとつの星、それがたくさん集まって、私にとって大きなひとつの星になった」

「だから私も、みんなにとってたったひとつの星になれたらなって」

 

何がしたいかわからない

何ができるかわからない

そう言いながら這いつくばってここまで来たんだよ

                    ー「Hello, Worker」/KEI feat.巡音ルカ

 

 今の私にあまりにも刺さりすぎるこの歌詞。この曲をここで歌う意味。

 

「みんなの言葉で改めてわかった。やっぱり私は役者が好きなんだって」

 

彼女だって人間です。自分がわからなくなることがあったのでしょう。この道でいいのか。本当に自分がしたいことなのか。他者の気持ちを完全に理解することなんて不可能ですが、不安を拭う手伝いを少しでも私たちができていたのなら、それは嬉しいことです。今、彼女の歌を聴けているのですから。

 

 

 

今まで私は、高海千歌伊波杏樹をはじめとして、ラジオや舞台など、いろんな伊波杏樹さんを見てきたつもりでした。だけど、わかっていたけど、それは彼女が見せる彼女のほんの一部に過ぎませんでした。誰しも他人には見せない、見せたくない面というのは持っているものです。それでも、見せてくれた。聞かせてくれた。この日、彼女の苦悩や不安、愛と想いやりに触れて、初めて"伊波杏樹"という人に出会えた気がします。好きな人をもっと好きになりました。

 

何がしたいかわからない。でも、今は好きな人を、好きなコンテンツを追いかけることが好きです。同じものを好きな仲間と話すのが好きです。だから今は、それが続けられる場所に身を置こうと思います。

この1年、正直私も結構辛かったのだけれど、それでもとりあえず進む方向を決められたのは良かった。

12月25日、このライブに来られたことは、正真正銘私にとって1つの救いになりました。私はどんなに辛くても死にたいと思ったことは無いんですよ。少なからず、好きなこと楽しいことを持っているからでしょうか。幸せものですね。

 

……ふぅ

 

生きねば。

 

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